6662人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
「つーか、その高校の時の彼女がっすね、もうホントに可愛くて」
「またその話か。お前、毎回毎回いい加減しつこい」
「あー! もう、ホント、なんであの時大人ぶってカッコつけてたんだろう、俺。戻りたい、あの頃に」
「絡むな、こら」
そう言いながらも無下にできないような気持ちになるのは、自分も同じだからだろうか。
「で、俺の彼女作ろう大作戦はどうなったんすか?」
「作戦練った覚えはないし、協力するつもりもない」
「課長冷たいっす! 南条さーん」
古賀は甘えた声を出して、ターゲットを反対隣の南条に移す。
「女心についてご教授ください!」
古賀に寄りかかられた南条は、大したリアクションもせず、
「せっかく女性がいるので、三浦さんか小宮さんに伺ったらどうですか?」
と言い、小皿に盛られたナッツをひと口。
最初のコメントを投稿しよう!