第1楽章

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††† ――もう少し あと、もう少し 「オマエ、さ……」 その続き、は。 言われないし、 聞きたくはない。 「――美森」 確かめるように、名を呼ばれる。 出た、上目遣い。 こういう時は、 “どうしていいか、分からない時” 「なに?」 面倒クサイ男。 女慣れ、してる癖に。 「察しろ」 強気な言い方。 思わず、ふふっと笑う。 「無理」
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