46人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
移動した先はお洒落なお店。
ペンギンが二匹、
水槽の中で眠そうにしていた。
「で、仕事の話なんだけど」
奥平チーフは淡々と、
トルコライスを口にしながら言う。
「中途半端になるくらいなら、総務課には新人を入れた方が良い、っていう判断だと受け取ってもいい?」
そんな簡単に、
人員を増やせるはずないけど。
私は頷いて、
意思表示をする。
「なるほど。わかったわ」
一から人を育てるのは、
とても労力が要る。
けれど委託は。
一人、入れるなら、
一人、退くのが当然。
大変さは分かっていても、
いずれ退く身なら。
なるべく早く、
手を打っておきたかった。
最初のコメントを投稿しよう!