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凄絶だった5歳の時がくるまれて、
心ごと抱き取られる感覚に、
何も、言えなくなる。
匠は。
私の手首を掴んだまま、
テーブルを回って傍にきた。
そっと、頭を引き寄せられて、
コワレモノみたいに扱われる。
カラダが触れれば、キモチが湧く。
好きとか、愛おしいとかに似たモノが胸の奥から込み上げて、
間違えてるんじゃないかと思う。
こんなの、違う。
間違ってるのに。
知らせるつもりはなかった。
なのに、知られないのは苦しくて、
知られるのも苦しかった。
何よりも。
匠があの時のように、
傷付くコトが嫌だったのに。
――あー……私、支離滅裂だ
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