第3楽章 #4

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†【伏兵】† 持てるだけの荷物を持って、 アパートを出る。 戻ってこれるのは、いつかな。 闇に紛れるなんて夜逃げみたいだ。 安い宿泊先を探したから、 当分は帰らないつもりだった。 1日5000円以下の宿なんて、なかなか見つからない。 アパートを出たところで。 いわゆる、マスメディアが溜まっていたから、 足早にベビーカーを押した。 「おい」 「あの! お話聞かせてください!」 闇夜な上に、ツバの広い帽子。 明らかな子供連れ。 そりゃ、バレるわ 呑気な自分の思考に笑えてくる。 それにしても、 動き、早すぎ。
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