第4楽章

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今向かってるけど、白澤印刷。 匠には何も、伝えてないけど。 今日の協力の連絡用にと、美濃部さんから返された自分の携帯を。 眺めて。 迷って。 引っ込めた。 カオが、見たいんだ 温度が、欲しいんだ メールも、電話も 役に立たない 久しぶりの世間の風。 子供が生まれてから初めての1人。 白澤有雅と対峙する前に、 軟弱化してる私。 ちゃんとメイクをしたら、 肌が突っ張ってる気がしたし、 そこで負けてる感じもしたけど。 これからが、本番。 到着した白澤印刷の建物の前で、 深呼吸した。
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