第4楽章 #2

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††† 抱き合う時は、 記号でも、暗号でも赦される。 声は。 形を伴わなくても、 例えば、吐息だけだとしても、 伝わる。 キモチ良さとか。 苦しさとか。 詰まる感情とか。 全てを、喘ぎにしたとしても、 伝わってしまう。 よほどのバカじゃない限り、 心地好いのか。 演技なのか。 見抜けるハズ。 だけど、面倒な相手の時は。 吐息ひとつ、喘ぎひとつで、 やり過ごせてしまうのもまた事実。 そういう、上辺だけのモノが、 通じない相手に出逢えたら。 私の心は、 息継ぎを求める。
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