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初めて見るスーツ姿の政宗は、
袴姿同様、気品に満ちている。
所作が美しいせいか、
とにかく――静謐だ。
「お会いできて光栄です」
そう言いながら、
八重の前で政宗が跪く。
それはとても。
恭しくて、中世の騎士のようで、
敬虔な印象を与えた。
「しばらく、パソコンには触れなくてご無沙汰しました」
……!
政宗の言葉に、
八重は、怯える。
「柿原八重さん。貴女にお会いしたかった」
八重を見上げる微笑みは艶やかで、
政宗は恭順を示すように、しなやかに八重の手を取った。
手の甲に、政宗の唇を感じて、
八重は、今度こそ脅えた。
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