第4楽章 #2

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政宗が、目の前にいる。 それだけでも異常事態。 「ああ。やはり政宗のメール相手は、この女だったのか」 無遠慮な口を挟むのは、白澤印刷の会長、白澤有雅。 「僕のパソコンを勝手に触らないでください、お父さん」 柔らかい叱責が、政宗から飛ぶ。 温かく、優しそうに、 白澤有雅をたしなめる政宗。 八重は、 《お前は誰だ》と、政宗のアドレスから受け取ったメールを思い出す。 ――白澤有雅、だったのか 政宗は、知らなかったんだ そんなことに今さら気付いても、 白澤有雅と、政宗。 2人が一緒に、 八重の目の前にいるのは事実。
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