最終楽章 #2

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奥平チーフの心を思ったら。 謝るのも違う気がして、 促されるまま、紙を開ける。 それは。 警察で事情聴取を受けているハズの、白澤有雅から届いたモノで、 手紙というより、メモだった。 《全てが終わったら 美也子の顔を見て謝らせて欲しい。  白澤有雅》 私と同様、身勝手な、 白澤有雅の要求。 それでも。 奥平チーフは、 白澤有雅を待つんだろうと思った。 メモのような紙には、 一部、歪んだような跡があって。 “初めて呼ばれた名前” その部分の紙質が、恐らく。 奥平チーフから流れた“水分”で、 変形していたから。
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