最終楽章 #2

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奥平チーフは、個室で手厚く看護されている。 そう聞いていたから。 そっと覗くにはどうしたらイイか、 少し悩んだけど。 運よく個室の扉が開いていて、 中を窺うコトができた。 眠っている奥平チーフには。 点滴が投与されていたけど、 姿が見れて、とにかく安堵する。 すると。 目を開けたばかりの奥平チーフと、 バッチリ、目が合ってしまった。 弱々しくても。 確かな笑顔を浮かべた、奥平チーフに促されて、 ベッド脇へと歩み寄ると。 台に置かれた紙を指されて、 “読んで”、というように頷かれた。
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