番外編 和(カン)

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そんなボクをみて、 先生たちがわらう。 「やっぱり帰国子女は違うのかな」 なぁんて、いってるから。 「ボクとすごせば――わかるよ」 って、先生たちのミミのそばで、 いってみた。 (ひっさつ、マサムネのマネ) 先生たちが、ホッペを手でおさえてボクをみたから。 やっぱ、マサムネすげーな って、おもった。 女のこをキモチよくする天才だ。 そのせいか。 先生たちかられんらくちょうに、 なんかいろいろ、書かれた。 お母さんにおこられたりしたら…… もう、やんない。 幼稚園の先生たちが書いた、れんらくちょうをみたお母さんは、 ボクをよんだ。 テレビアニメをみていたボクは、 おわりまでみてから、テレビをけして、お母さんにちかよった。 「カンちゃん、あのね。性的なことに興味がないのは、イキモノらしくない。うちの皆はそう思ってるの」 うん。 あけすけ、だよな。 「お互いにどちらがより、相手を気持ちよくしてあげられるか、競えるような人と抱き合ってね」 『きそえる』……か。 「今の人と抱き合うことが、いつか出逢う大切な人を傷つけない、と思えたら……抱き合っていいと思うよ」
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