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ガチャン、純が向かった給湯室からそんな大きな音がしたので急いで駆けつける
「おい、大丈夫か!?」
「すみません、少し目眩がしただけです」
紅茶を淹れたティーカップと受け皿を落としたらしく絨毯が濡れていた
足などに掛かってはなかったようだが手には少し掛かったらしく赤くなっているので、水を流し冷やす
このくらいなら直ぐに治るだろうけどな……だが、純もそろそろ限界か。
「大丈夫か?」
「はぁ、煉夜は心配性ですね、大丈夫と言いましたよ」
「それもそうだが、他のことなど全てだ」
その言葉に純の瞳に影が落ちる、やはり限界が近いのか
蛇口を捻り水を止め、冷凍庫から保冷剤を持ってきてハンカチに包み純に渡す
純は受け取るとお礼を言いそれで手を冷やす
「リコール、すっかな…ぁ……」
「煉夜は何故そんなにリコールすることを躊躇しているんですか?あんな仕事もしない連中なのに」
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