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キュッキュッっと、水が流れている水道を止め、タオルで手を拭く。
「もう行くのか?」
学園の制服に着替え終わった春樹に声をかける。
俺は春樹と、同室なわけじゃねぇからな
春樹が今日は泊まりに来てるだけだ
週末は春樹が泊まりに来たり、俺が泊まりに行ったりしてる
勿論他の奴にはばれないようにな
「ああ、俺は行く、煉夜も生徒会の仕事頑張れよ」
そう言いチュッっと俺の額にキスをする春樹。
ムカつくが様になってんだよな
まぁ…意外とこれが嬉しいんだけどな……
「おう…春樹こそ風紀の仕事頑張れよ」
学園じゃあ今みたく話せないからな。
付き合ってる事秘密にしてるからな
…何か犬猿の仲だったから、言いづらくてそのまま秘密にしたんだよな……
「行ってくる」と、俺に声をかけて玄関を出て行く春樹。
春樹が居ないだけで、この部屋が無駄に広く静かな気がする。
………春樹がこの部屋に住めば良いのにな。
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