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「・・・因みに事の経緯を教えてもらっても?」
「えっとね、昨日選手決めの時、男子は神楽君がすぐに手を挙げて決まって、神楽君が出るなら俺もってカインが」
まぁ、まだ理解できる。想定内だ。
「それで後1人誰にするってなったとき『御影と一緒に出たい!』って神楽君が」
お前か!!
もし、ここがギャグ漫画の世界なら今頃、神楽に飛び蹴りをかまして窓の外へ吹き飛ばせるんだけど、
「・・・何で僕なんかを。わかるじゃん。誰か止めようよ」
現実は非常でそんなことをしようとしたなら神楽に受け流されて僕が外に飛んでいきそうだ。
「一応ね?一応皆も言ったんだよ。御影君じゃなくてもって」
実技の時間で試合をしたが速攻で負ける僕だ。普通考えて出さないでしょ?」
「するとね、神楽君が
『3人ペアのトーナメントだから2勝すれば良いんだろ?だったら俺とカインが勝つから頼む!』
・・・って。それで皆しょうがないって」
「まず、決定うんぬんの前に本人に承諾を得ようよ。なんで僕がいないところで確定しちゃってるのさ?」
「因みに、もう提出してトーナメント表作っているから取り消しはできないわよ?」
「逃げ場無しですか・・・ハァ」
・・・こうして、恐らく人生で休んだ事を後悔したランキングで間違いなく1位にランクインして、本人に事後承諾も無いまま、闘技大会に出場が決定した。
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