テスト期間の一時

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「じゃあ貴方は神楽様の親友に相応しい人間だと言うのかしら?」 「少なくとも、友達関係を相応しい相応しくないで決めている君よりは相応しいと思うよ?」 「なんですって!」 フランの激昂にも気にせず荷物の忘れ物が無いか最終チェックを済ませる。 「こう言っちゃ何だけど君は神楽の事が好きなの?」 「な!ななな!何を言ってるの!?」 激昂していたと思ったら今度は真っ赤。 ・・・あーこれ惚れてるよ。ジャンルで言うなら一目惚れ。 「神楽と同じ所からきた僕が言うのも何だけど、神楽は僕と大差ないよ」 「神楽様を貴方のような愚民と一緒にしないでくれる?」 「・・・ハァ。確かに僕と神楽のスペックは雲泥の差だよ。自覚はしている。だけど神楽は君のような貴族ではない。僕と同じ様に君の言う愚民の過ごす場所に生きているんだよ」 どちらも人の子。スペックで誤魔化されない。 「愚民・貴族で考えるなら愚民の中で過ごしている神楽と貴族の産まれの君では釣り合わないんじゃないかな?」
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