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「御影!海行こうぜ海!!」
・・・神様は本気で僕が嫌いなようで。
数分後、神楽といつもの面子が補習を受けている教室にやって来る。
「・・・神楽。僕は補習中だ。邪魔しないでくれるかな?」
「え?でもSクラスは赤点取っても補習は免除されるって」
「それは貴族の裏工作だ。それに免除ではなく任意参加だ」
「任意ならいいじゃん!海行こうぜ!」
僕の前にいる神楽が鬱陶しいほど構ってくる。
「神楽。悪いけど僕は頭のできが悪いんだよ。だから少しでも遅れないようにこうやって補習を受けに来ているんだよ」
「勉強なら俺が教えてあげるからさ!行こうぜ」
『俺が教えてあげるからさ』
とんだ上から目線だ。
神楽の言動に必死でイライラを隠していると、神楽の肩を先生が掴む。
「おい神楽。御影は自分から勉強したくてここに来ているんだ。補習の邪魔しに来たのなら帰れ」
「・・・先生」
先生の言葉に感動していると、今度はルーンが先生の肩を掴む。
「・・・」
「・・・!?」
「・・・」
「・・・はい」
ルーンが先生の耳元で何かを囁くと、段々顔が青くなり、最後は先生は項垂れてしまった。
「・・・先生?」
「すまない御影。補習はこれにて終了だ。これ、補習課題だから始業式の日に出してくれれば良いから」
「ちょ!?先生!」
「・・・すまない御影。あのネタを持ち出されてしまっては俺は何も出来ない」
・・・先生はルーンに弱みを握られているようです。
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