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「「「御馳走様!」」」
「はい。お粗末様です」
中に入り、テラスでアイゼンが全ての作業を終わらせていた。
生憎と僕が使ったものまで確り使っていたし。
「アイゼン。良い腕前だったわよ?」
「お褒めにあずかり光栄です」
ルーンに褒められ深々と頭を下げるアイゼン。
あれがあの死神様だぜ?
「ところで御影はそのパーカーはどうしたんだ?」
「御影だけ着ているのね」
今更だけど全員が水着を着用したまま中に入っている。
神楽とカインは海パン1つだが僕は海パンにパーカーを羽織っている。
正直言えば水着を着るつもりは無かったのだが、着くなり神楽達に無理矢理着せられたので仕方がなくパーカーを羽織った。
「いや、どうしたって。お金が無いんだから作ったに決まってるじゃないか?」
「「「作った!?」」」
何故驚かれるのか分からない。
こっちの世界に来て日は経ったものの金が貯まる状況じゃ無かった。
神楽達は実力があるのでギルドに登録したらしく、金は結構な額を持っているらしい。
しかし、僕は勉強に黒星の操作の練習のためギルドにいく暇が無く、お金が必要最低限しかなかった。
仕方がないので糸は黒星のを使い、地道な作業で完成させた。
勿論、糸は魔力を消費しないので無限に出せるし、糸を切れば魔武器として離れるらしく、切れた状態を続けるみたいだ。
それでこのパーカーは伸縮性に優れて丈夫。火にも水にも風にも強い無駄に高性能なパーカーを作ってしまった。
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