テスト後、夏休み

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「凄い立派」 「しかも綺麗に編み込まれている」 「市販のじゃないのか?」 「市販のじゃなくて手作りだ。大体神楽なら1週間もしないうちにマスターしているよ」 僕の家事スキルは神楽がいる時点で誇れるものでは無かった。 「・・・まぁ、僕の服談義は置いといて。午後はどうするの?」 「午後は各自自由行動の予定」 「と言うよりは今日から1週間は午前中は皆で遊んで午後は各自自由行動ってわけだ」 自由行動。 この島を一人で歩くにはいささか心配だが丁度良いのかも知れない。 「・・・分かった。それじゃあ夕飯になる前に念話頂戴」 「分かった。それじゃあ俺は先に行ってるから」 そう言うと神楽は立ち上がり部屋から出ていく。 「私達はもう少しゆっくりしてから行きましょうか?」 「そうだね」 「まぁ構わないわ」 女子のグループは待機で食後のコーヒーを飲んでいる。 「・・・じゃあ僕は」 洗い物をしようか。そう思い流しに向かうと、 「御影様はどうぞ後ゆっくりと」 「アイゼンさん。今は洗い物をしたい気分なんです。退いてください」 「ここは譲れません」 何故か断固として道を譲らないアイゼン。 張り合ってても疲れるだけなので軽くため息を吐いた。 「分かったよ。じゃあお願いするよ」 「フフフ。承知しました」 「死神から執事に転職しやがってるし。クロウ」 僕が呼ぶとクロウが肩に留まる。 「呼んだか?」 「島をふらつくからついてきて」 「りょーかい」
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