テスト後、夏休み

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「遅いぞ御影!」 「ごめんごめん。ちょっと崖から落ちて迷子ってた」 夕飯時、神楽からの念話を受けて急いで戻った。 無論迷子になったなんて嘘だ。 予めここに糸を繋いでいたからそれを目印に手繰り寄せてきたからだ。 「崖から!?大丈夫なのか?」 「大丈夫じゃなきゃここにいないよ」 「・・・どうぞ」 僕が席に座れば満面の笑みを浮かべたアイゼンが食事を僕の前に並べる。 「邪魔物がいなかった感想は?」 「御影がいなかったから思い通りに出来て良いものでした」 「それはよござんしたね」 鼻で笑いスプーンでスープをすくい口に運ぶ。 「・・・」 「・・・フラン?どうかしたの?」 「へ?い!いや!・・・何でもない」 フランはアイラと話すと、相変わらず僕を睨みながら食事を再開する。 (な~んだ。まだ言ってないのか。それとも今晩にでも話すか?) フランの様子を観察しても結果なんて一緒なので気にするのをやめる。
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