テスト後、夏休み

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「・・・1つ良いかしら?」 暫く変化がない風景を眺めながら歩いているとルーンが僕に話しかけてくる。 「・・・どうしてあんなことを言ったの?」 「あんなことって何の事?」 勿論ルーンが言いたいことは分かっている。 「フランから聞いたわよ。神楽を殺すって話よ」 「正確には全員が現状維持を望んだ場合だけどね」 笑いながらルーンの方を見れば、なんとも言えない顔。 「まぁ皆の様子を見る限り、話を聞いたのはルーンとアイラだけみたいだね」 「ご明察」 カインに言えばその時のうちに僕に噛みついて来るし、神楽本人に言うわけにもいかない。 ・・・しかし、エリスに話していなかったのはちょっと意外だった。 「それで?ルーンさんは僕に何を聞きたいんだい?」 「どうして神楽を殺そうとなんて」 「そこはフランに話したけど聞いてないのかい?」 ルーンは聞いたけど納得していないもよう。 「聞いたならその通りさ。君達の恋愛事情なんて興味は無いけど、だらだらと本気じゃない告白やアプローチを見せられても困るからね。恐い云々言って続けるなら僕は神楽を殺すよ」 殺すなんて軽く言ってはいるが内心は本気である。フラれるのを恐れるならモブの子の方がよっぽど勇気があるよ。
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