夏が終わる前に

4/23
前へ
/828ページ
次へ
やって来たのはフランただ一人。 普段僕にツンツンしている割に服はフワフワと変なギャップ。 「お邪魔します。・・・意外と綺麗にしているのね」 「それで?何の用なんだ?まさか部屋のチェックするためだけに来たわけじゃ無いだろ?」 「当然。あらご飯の途中?」 「何か食べるかい?直ぐに作れるけど?」 僕達の食べていたものを興味津々に見つめるフランに提案。 「べ!別に!ま、まぁ。食べてあげないこともないわ」 「何だその安っぽいツンデレ。・・・何か食べれないものは?」 「生魚」 「はいよ」 安っぽいツンデレ台詞で釣られてしまう辺りおかしく感じる。 まぁ、僕達の食文化とこっちの食文化は違うとだけ言えばわかるだろう。 「お待ちどう様。コロッケの盛り合わせでございます」 以前作り置きして揚げるだけの状態コロッケ。 ノーマル、挽き肉入り、カレー、カニクリーム、カボチャのコロッケを興味津々でつっつくフラン。 「こ、これがコロッケ?」 「お熱いうちにどうぞ」 そう言ってフォークとナイフをだしてやる。 「ふ、ふん!とりあえず不味かったら容赦しないからね」 「食わせてもらう奴が何を言うんだよ」 その後、おかわりを要求されたことは秘密。
/828ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5039人が本棚に入れています
本棚に追加