夏が終わる前に

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ーーーーー 翌日、私は約束の時間前に門の前に来た。 恐らく御影は時間ギリギリしか来ないだろうとふんで10分前に。 案の定、御影の姿はなく誰も居ない。 「・・・しかし、何でこうもお父様やお母様は結婚を。まぁ、兄や姉が居ないのならしょうがない」 格好は制服、手荷物は簡単な小物と食料に昨日御影から貰ったコロッケが入っている鞄だけ。 本来なら馬車とかで移動なのだけど、それほど遠いと言うわけでもないし、道中魔物に遭遇すると馬が危険なので歩きになる。 「・・・時間になったけど御影はまだ来ないわね」 考え事しているうちに約束の時間の鐘がなる。 しかし、それから5分するも御影の姿は見えない。 「全く。でも御影に頼るなんてね。・・・本当なら神楽さんと行きたかったけど」 「俺がどうかしたの?」 「キャ!?・・・え?何で?何で神楽さんがここに?」 声がして振り返ると、話をしていた神楽さんがそこにいた。 「ごめん遅くなって」 「え?え?」 「・・・あれ?聞いてないのかな?」 「な、何を?」 驚きのあまり頭が回らず、口をパクパクさせる。 「おかしいな?・・・昨日御影が言ってきたんだよ。急に断れない用事が入っちゃったから、今日のフランの護衛を代わりに行ってくれないかって」 あの御影に断れない用事を出してくる人なんていないでしょと思ったけど言葉に出ず、ありがとう御影と珍しく御影に称賛の礼をした。
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