夏が終わる前に

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「あ、あっという間に盗賊達が」 「これが魔族の力」 魔族の介入により、盗賊の危機が去った。 そして同時に魔族の危機が迫っていた。 「か、神楽さん。今度こそ私を置いて逃げて」 「何を!」 「実力が違いすぎます。どんな方法を使ったらあの数の盗賊達を一瞬で殺せるんですか」 魔族は死んだ盗賊の数を数えている。 「今のうちに逃げてください」 「だから出来ないって・・・待って」 様子がおかしい。 盗賊を殺したのに僕達には見向きもしない。 そう思ったら死体の体を漁りだす。 そして、リーダー各の男が持っていた石を拾う。 「一体、何をしているんでしょう?」 「わ、分からない」 男は石をジロジロ見つめる。 「・・・」 次の瞬間その石を半分に砕き、ボリボリと石を食べ始めた。 「石を?」 その行動を理解できず呆然と見ていると 残りの石も同じように食べてしまう。 「「!!」」 こちらを見た。 「ーーー!!」 僕を揺さぶり何かをフランが言っているが僕には聞こえず、男から目をそらせなかった。 「・・・」 暫くこちらを見ていると、バサッと翼を広げて魔族は飛び差ってしまう。
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