夏が終わる前に

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「・・・た、助かったのか?」 飛び差って行った方向をじっと見つめ、フランを抱き抱えたまま座り込む。 「た、助かった」 「助かったじゃない!」 「グフッ!」 フランに水下を殴られる。 「何で逃げなかったんですか!下手したら盗賊に殺されたかもしれないし、あの魔族にだって!」 「で、でもこうやって生きているわけだし、結果オーライなんじゃ」 「それでも!・・・今回はただ運が良かっただけ。次は無いんですよ」 「フラン」 「・・・もう、こんなことはしないでください。こんな思いしたくないです」 「・・・ごめん」 その後、すぐ側まで来ていたフランの家がある街に辿り着くと、フランの両親に簡潔に説明だけをして、転移で学校まで戻った。 結局、あの後の俺達を助けてくれたのかは分からないけど、調べてもあの魔族の情報は無かった。
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