5039人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・た、助かったのか?」
飛び差って行った方向をじっと見つめ、フランを抱き抱えたまま座り込む。
「た、助かった」
「助かったじゃない!」
「グフッ!」
フランに水下を殴られる。
「何で逃げなかったんですか!下手したら盗賊に殺されたかもしれないし、あの魔族にだって!」
「で、でもこうやって生きているわけだし、結果オーライなんじゃ」
「それでも!・・・今回はただ運が良かっただけ。次は無いんですよ」
「フラン」
「・・・もう、こんなことはしないでください。こんな思いしたくないです」
「・・・ごめん」
その後、すぐ側まで来ていたフランの家がある街に辿り着くと、フランの両親に簡潔に説明だけをして、転移で学校まで戻った。
結局、あの後の俺達を助けてくれたのかは分からないけど、調べてもあの魔族の情報は無かった。
最初のコメントを投稿しよう!