夏が終われば次は祭り

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クロウとの融合で得た僕の新たな能力。 その一つが『補食』 これは烏やハイエナが死肉を喰らって自分の血肉に変えるのと同じ力を持つ。 融合中では、喰らったモノを自分の力にすることが出来る。 例えば魔物の死体を食らえば、その魔物の残った魔力や生前使っていた技の何割かを使えるようになる。 無論、死体だけではなく物質も含んでおり、前回石を喰らったことで、融合中であれば魔力を無効化する領域を作ることが出来る。 融合中でなくとも一応は『補食』と『無効化』は出来るが、今の僕に出来ることは黒星に触れたモノの魔力を吸収することと、任意で黒星に触れた魔力を無効化させることだけである。 今回のように、黒星に刺された生徒はゆっくりだが魔力を吸いとられ怠くなっている。 それに引き換え、僕は他者から魔力を吸いとっていたことで、僕の魔力最大値がゆっくりだけど上がっているのである。 刺された側は、その時の魔力は減っているものの時間が経てば回復する。 刺した僕は、魔力の最大値がゆっくり上昇する変わりに、 「御影?大丈夫か?顔色悪いぞ?」 「・・・うん。大丈夫。少し休ませて」 自分とは異なる魔力を体に入れているため、拒絶反応として気分が悪くなるのが欠点だ。
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