とりあえず異世界

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「・・・とまあこんなところかな?」 そう言いながら兵士はちょっとした詠唱後、掌に火の玉を作り出した。 「・・・凄い」 「おいおい。泣くほどかよ?」 「何かすいません」 初めて魔法を見た。 それはアニメや小説だけのやつではなく紛れもないリアル。 ラノベなら初めて見る魔法は派手で高威力なのがメジャーだが、生の魔法を目の当たりしたら感動で涙を流した。 「ははは。この程度で泣いていたら姫様の戦い見たら泣きすぎて脱水症状におちいるかもな」 「ふふふ。それは楽しみです」 また神楽達が乗っている馬車を見つめる。 (・・・まだこの世界の触りしかしていないが恐らく本物であって。・・・神楽が勇者となって世界を救うんだろうな?) さしずめ今は姫様に求愛とこの世界の情報を貰っているのだろう。 (神楽が勇者なら・・・とりあえず脇役でいよう) 自分には期待をしないのが自身が傷つかないようにするためのやり方の1つ。 「ほら、見えてきたぞ」 視線の先には、ゲームや漫画のような国が見えてきた。
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