武器と使い魔

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「・・・じゃあ、俺からいくぜ」 切り出したのはカイン。 それを止める者はおらず、カイン達は教師の用意した魔方陣のある結界の1つに近づく。 結界内は別空間になっているらしく、異常事態のみ結界が消えるらしい。 「・・・いくぜ」 魔方陣の中に立ち、魔方陣に手をのせる。 「『我が名はカイン・カーネロイド。我が声に応えたまえ』」 短い詠唱と共に大きな炎が現れる。 炎がしばらく燃え上がっていると、中から巨大な足が出てくる。 次第に腕、尾、翼。次々と姿があらわになる。 そして炎が全て消えた時、全ての姿がカインの前に現れる。 「俺はグリムゾンワイバーン。ここは山ではないな。つまり使い魔召喚に呼ばれたのか。・・・お前が召喚主か?」 炎の中から現れたのは巨大なワイバーン。 全身が赤いワイバーンは召喚主であるカインを見下ろす。 「おう。俺だ」 「・・・ふむ」 ワイバーンはカインを見定めながら呟く。 「・・・お前はバカか?」
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