武器と使い魔

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『我が名はエリス・ファンネル。我が声に応えたまえ』 緊張しながらも、同じように召喚を始める。 ゴポゴポゴポゴポ。 エリスが詠唱を終えると魔方陣から大量の水が溢れてくる。 水かさはみるみるうちに皆の足首までふえる。 「私を呼んだのは誰?」 「あ、ありゃあ」 「人魚?」 現れたのは上半身は人間の女性。下半身は魚の姿をした生き物。人魚である 「人魚・・・と言うよりはマーメイドですわね」 「凄いの?」 「そうですわね。実際、実力的にはカインのグリムゾンワイバーンと比べたら弱いですわね」 「だけど、確かマーメイドって絶滅危惧種じゃあ」 「そう。マーメイドは一部地域しか存在せず、精霊の次に魔法のスペシャリストでありその心臓はかなりの魔力タンクとなっています」 「軍事目的でマーメイド狩りか。普通」 「こら御影」 「はいはい。ごめんなさい」 マーメイドは溢れてくる水に浸りながら辺りを見渡す。 「貴女を呼んだのは私です」 マーメイドはエリスを見る。 「そう。貴女が」 「私の使い魔となってくれませんか?」 お願いするエリスにマーメイドは近づく。 「・・・水に穢れがない。いいわ。貴女を信じてあげる。私を傷つけないでよ?」 「うん。これからよろしく」 「それじゃあさっさと済ませましょう。『汝との契約の印に我が名を告げる』私の名前はルル。よろしくねエリス」 「うん」
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