武器と使い魔

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「・・・さてと」 自分にも魔力はある。 それを理解していれば使い魔だって召喚できる。 『我が名は烏丸御影。我が声に応えたまえ』 小さく深呼吸をして詠唱をする。 すると、カイン達みたく炎が出たり、水が湧いたり風がふいたりはせずただ小さな黒い光が放たれる。 「・・・何だここは?」 現れたのは1羽の烏。 見た目も大きさも見知っている烏であり、喋っていることを覗けば普通の烏。 「・・・初めまして。僕は烏丸御影。こっちではミカゲ・カラスマ」 「烏丸御影?こっちでは?・・・それにここは住処じゃないな?」 烏が辺りを見渡して確認をする。 「ここは学校。僕が使い魔召喚で君を呼んだんだ」 使い魔召喚という言葉に烏は反応をする。 「使い魔召喚?・・・なるほど。どおりでお前の他が魔力が高いやつばかりなのか」 「まあね。僕は空きがあったからこんなエリートクラスに配属されたけど、本来なら低級クラスに配属なんだけどね」 苦笑いをすると、烏がため息を吐いた。 「ハァー。全く。俺なんかの様な下級の中でも下の俺を召喚するとかどんだけなんだよ」 「はは。返す言葉もないよ。・・・それでお願いなんだけど僕の使い魔になってくれないかな?」 烏は考える仕草をして御影を見つめる。 「まぁ良いさ。エリートに囲まれたお前の成長を見届けるのも良さそうだ」 烏は大きく翼を広げる。 「『汝との契約に基づき、我が名を伝える』俺の名はクロウ。まぁこんな雑魚を引き当てたのが運の尽きだ我慢しな」 「ありがとうクロウ」
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