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「な!何を言ってんだ!」
「違うのかい?」
「当たり前だ!」
「じゃあさっきの言葉の意味は何?教えてよ?」
「グッ」
その言葉に口ごもる。
「使い魔は召喚主の実力に合ったのが召喚される。カインだったらワイバーンのゼロスとかね」
僕の肩に乗っているクロウは何も喋らない。
ただ、僕の言葉を聞くだけ。
「使い魔は召喚主の実力に合った。つまり他者から見える実力と言うわけだ。だから僕はクロウが使い魔となった」
皆の顔が更に暗くなる。
「使い魔がいるだけで召喚主は魔力を消費し続ける。こんなのはエリートの皆は知っていることだよね?」
誰も話そうとしない。
「僕が使い魔と共に活動するにはクロウ以上の存在だと無理ってことなんだけど」
「おい、それは自虐か?馬鹿にしてんのか?」
「ごめんごめん。例であげようか?もしも僕の使い魔がクロウではなくゼロスだったとしよう」
カインはゼロスといても体した事はなかった。それはゼロスの存在がカインの消費魔力とあっていたためなのだろう。
「僕がゼロスをよんだらどうなるか。直ぐに分かるんじゃないかな?」
ゼロスが存在するだけで僕は常に疲労困憊状態になり、走り回るのもままならない。
「ゼロスがブレスを吐こうと息を吸い込んだ瞬間、死んでしまうわけだ」
そんなことここにいる皆は知っている。
「珍しい・強い使い魔ほど、消費魔力が大きい。だから思ったんだよ、皆は僕が身の丈に合わない強い使い魔を得て、幸せ気分になって直ぐに死んでほしいんだなってさ」
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