武器と使い魔

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「やめなよ!」 「アイラ?」 僕とカインの間に割り込んできたのはアイラだった。 先程、僕とハイタッチをした顔とはうって変わり、誰からも必死さが感じられる。 「あんまりだよ。何でそんな酷いことを言うの?」 「酷いこと?どこが酷いんだい?」 矛先がアイラに向かう。 「僕はただ、聞いただけじゃないか。何を願ったのかを?」 「それでも!」 「・・・必死になってる所悪いんだけど君はどうだったのかな?」 「どうって?」 アイラの視線が揺れる。 「恐らくだけど、一番願ったのは間違いなく君だと思うんだけどもどうかな?」 「な、何をい、言って」 「え?気づいていないの?君がカイン。あの立場を考えていたエリス以上に必死になっていたことに?」 アイラが後退り、後ろにいたカインとぶつかる。 「や、やめて」 「・・・だって君は」 「やめてよ!」
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