武器と使い魔

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「これで終わりだ!」 数分間斬り合っていた神楽はボロボロになったマントと骨がヒビだらけの死神に剣を向けた。 「さあ!彼の事は諦めて帰るんだ!」 神楽は死神を出来れば生かしたい派か。 神楽もボロボロになってはいるが、このまま戦っても死神には勝ち目が無いのは明らかだった。 「・・・それは出来ない」 勝ち目が無いのは死神も理解しているのだろうが、鎌を杖代わりにして立ち上がる。 「何で立ち上がるんだ!このままだと君を殺してしまう!」 「我は死神。禁忌を犯したものを裁く者なり」 「自分が死んでもいいってのかよ!」 「我は世界の歯車の1つに過ぎぬ」 神楽がどんなに叫んでいても死神には届かず鎌を構える。 「我は死神。裁けずに戻ることは出来ぬ。戻ったとしても役目を果たせぬ我は用済みだからだ」 「そんな」 「役目を果たせず消えるぐらいなれば、貴様に鎌を向けてでも我が役目を果たそうぞ」 そう言って神楽に鎌を振りかざせば神楽に避けられ、カウンターで切られる。
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