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「る、ルーン?」
2人の間に入って来たのはドSの女王のルーン。
「今、誰か失礼な事考えていた気配が」
「・・・御影」
「彼女は危険だ」
ルーンは辺りをキョロキョロした後、死神の前に歩いていく。
「貴方、死を恐れないって言ったけど貴方のそれ、無謀で無意味よ?」
「それがどうした?」
死神は動けないのか骸骨の顔でルーンを見る。
「貴方が怖いのは死ぬのがじゃなくて、不必要になるのが怖いんじゃないかしら?」
「・・・何を根拠に」
「貴方は死ぬのが怖くないって言ってたけど痛覚が有るみたいね?痛覚があるのであればここで彼に殺されるぐらいなら、戻って消えた方が苦しまずに済むのじゃないかしら?」
「・・・」
その言葉に死神は黙ってしまう。
「・・・そうだ。死ぬのが怖わいのではない。誰にも必要とされないのが怖い」
「死神の癖に?」
「痛覚がある以前に、我々にも感情はある。感情が無ければこうやって言葉を交わさない」
そう言って死神はまた立ち上がる。
恐らく、一撃でも貰えば死神といえど死ぬであろう。
「我は死神。歯車の一部。我が存在意義の為、禁忌を犯したものを裁く」
そう言って死神は武器を持たずに襲いかかろうとし、
「ふん」
ルーンに呆気なく転ばされて倒れる。
そして、
「貴方、私の使い魔となりなさい」
死神の前でルーンがそう言った。
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