武器と使い魔

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「な、何を言ってる」 「私の使い魔となりなさいと言ったのよ」 すると、死神はカラカラと骨を鳴らして笑う。 「我々は歯車。決められた事をこなす。今までに我ら死神と契約しようとするものなどいなかったよ」 「なら私が世界初ね。今、私は使い魔契約してないのよ」 軽口を叩くと死神は再び立ち上がろうとする。 「ふざけるな。我々が使い魔など。そのようなものに。我らは死神」 「それがどうしたのかしら?」 「・・・なに?」 ルーンは死神の前に立ち、死神を見下す。 「さっきから聞いていれば我々は死神だとか我々は歯車とか。私は貴方達死神の事を聞いてるんじゃなくて、貴方の言葉を聞きたいの」 「私の・・・言葉」 「感情があれば自我もあるのでしょ?なら答えなさい」 「・・・私は」 立ち上がろうとするが、ルーンの問に死神が俯く。 今まで決められた事を淡々とこなしている死神には自分の気持ちを伝える事が殆ど無かったため、悩む。
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