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「私が貴方を必要としてあげる」
「何を言って」
「貴方は死にたいの?消えたいの?どうなの?」
死神はもう一度俯く。
「・・・私は死にたくない。消えたくない・・・誰かに必要とされていたい」
「なら私が必要としてあげる。
神楽さんに殺されて死神として役立たずで終わらせさせない。
帰って用済みと言われて消えさせない。
・・・私が貴方の契約者になってあげる」
「ちょっとルーン!」
心配するアイラが前に出るが、ルーンは大丈夫と一言。
「ねぇ?貴方は最後まで歯車として終わりたい?それとも、誰か1人に信頼されたい?」
死神はゆっくり顔をあげる。
「死神なんて名乗っているけど、そこまで死神なんて肩書きが必要?」
「・・・」
「いつまでも決められたレールの上にいないで、違う世界を見てみたいと思わない?」
「・・・私は」
もう一度言うわ。
「私の使い魔にならないかしら?」
死神は1度フードをかぶり直し、直ぐに外す。
すると骨だけの体とは一転、皮膚も筋肉もある人間の姿へと変わると、ルーンを見つめる。
「貴方は私を必要としてくれるのか?」
「えぇ」
「そう、ですか」
そう言うと、死神はルーンの足を優しく握り脛にキスをする。
「私は貴女の使い魔となり、貴女を守る者となりましょう」
「服従するなんて。なら、貴方が誇れる契約者になるから私を確り守ってね?」
「イエス、マイマスター」
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