手を繋いで行こう

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背負われたまま、何とか落ちずに一階まで降りて来た。 そのまま廊下を20mほど走り抜ければ、部室棟の方ではなく、南校舎の方に出れる。 そっちの方が誰かがいるという判断で、新田は必死でそっちに向かった。 「待てぇえええええ」 後ろから聞こえる声が近い。 大島は運動が得意そうに見えないから、余裕で逃げ切れると思ったのに、こっちは女の子を背負っているから、追いつかれそうな気がしてきた。 女の子を背負って、三階から全力疾走をしたものだから、さすがに息が切れ始める。 でも、諦めたら刺されてしまうのだ。
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