南の独占欲

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他人には冷たくて興味がなくて眼中にすら入れない人が、僕にはベタベタで甘々で僕しか見えてない それがなんとも言えない優越感で堪らない ハァ… そう、優越感が堪らない だからそろそろ僕も周りに見せつけたいんだ この人は僕のものだよって この人は僕にしか興味ないんだよって どうしようかな 「….ただいま」 帰ってきた 「おかえりなさい」 「…ん」 お見送りとお出迎えって無意識に習慣になるよね どちらかが出掛ける時は必ずお見送りして、帰ってきたらお出迎えする 約束なんてしてないけど、もうそれが当たり前になってるんだ 「南」 「…どうしてもしなきゃダメなの?」 先輩が自分の左のほっぺたを人差し指で軽くツンツンして要求してくるそれは、同室になってからのおねだり 僕の問いかけに答える様子はなくて、代わりにじっと見てくる 先輩が案外子供なのは知ってるから今更だけどね 「…少ししゃがんでくれなきゃ届かないよ」 行ってきます、お帰りなさいのほっぺチュウも習慣になりそうだなぁ…
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