秋良の我慢

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そのあと水那に部屋から蹴り出されて、他に行く場所もなく渋々帰ることにした 南に嫌われる 同室になって満足したから他のに手を出したと思われる 南だから好きになったのに 他の野郎共なんかに興味もないし眼中にも入らないのに 嫌われたくない 嫌わないで欲しい そう思いながらも、もしかしたら南が嫉妬してくれるんじゃないかって期待も同時に頭に宿る ハイリスク、ハイリターンなこの行動に南はどんな反応をするだろう 考えても仕方がない 不安と期待を抱えながら部屋に帰った もしまた言い合いになれば水那を引っ張りだそう 元凶はアイツなんだから 自己解決して鍵を開けて玄関を入れば、習慣になったお出迎え 新婚みたいな習慣に甘えて自分の頬をつついてそこに南からのキスを強請れば少ししゃがむ様に言われ、それに従う この時、南が俺の首筋を見て眉を顰めた さぞかし赤くなってることだろう 結構強く吸われたから 頬に柔らかいそれを感じ、小さなリップ音の後すぐ首に回された細い腕に思わず目を見開いた 「え、みな……ん」 そして名前を呼ぶ前に塞がれた唇 ヤバイ… 嫉妬、だよな 誘うように薄く開かれた唇に舌を入れれば首に回されてる腕が微かに震えたのを感じた 拒絶しない南に嫉妬しているという確信を得ながらも、どこまで南を求めていいのか分からない 南が嫌がるまで? 怒るまで? 分からない 分からないからそのまま頭を引き寄せて舌を絡ませ、上顎を舐めて歯列を撫でれば溢れる吐息 「南…」 「ハァ……ねぇ、もっと」 積極的にキスを強請る南に俺の箍(たが)が外れた
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