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ある日、歳さんが言った。
「会社の得意先に白雪にそっくりな奴が居た」
「私に?」
「お前と間違えて声をかけちまったくらいだ」
「今度会わせてください」
「大丈夫か?ドッペルゲンガーだったら消えちまうんだぞ」
「何ですか?それ…
きっと…ハジメだから…会いたい…」
「知ってるのか?斎藤ハジメって名なんだ」
「やっぱりハジメだ…」
歳さんがハジメを家に招待してくれて
やって来た。
「ハジメ…!」
ハジメに抱き付くと歳さんに引き離された。
「白雪。俺以外に抱き付くな」
「だって…ハジメは特別だよ」
ハジメもいきなり私が抱き付いたからビックリしていた。
「斎藤。俺の恋人の白雪だ。
お前にそっくりだろ?」
「鏡を見てるみたいだ」
「ハジメ……」
空がハジメを見つめる。
「どこかで会ったっけ…?」
ハジメが懐かしそうな顔をする。
「初対面だよ。君に…一目惚れだ」
「俺にそっくりな家族が居るのに…?」
「そうだ」
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