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マリアさんがコインを弾く
弾かれたコインを見つめる俺たち
コインが落ちるとカエンさんが
右手に炎を纏わせてこちらに駆けてくる。
俺はそれをヒラリと右にかわして
カエンさんに拳で一撃をくらわすと
同時に拳から気化した毒を発する
この毒は体内に入ると細胞の動きに
抑制をかけるという物だ。
カエン「な……なんだこれは……」
マスターはガクッと膝をつく。
マリア「えっ…マスターが一撃!?」
別に脳内会議はどうでもよかったん
ですけどー、負けたく無かったんです。
社会に……自分に負けたくなかったんです!(笑)
カエン「体にそこまでのダメージは
ないはないのだが…??」
カイキ「昔から対人戦ではこうなるんですよ。魔物との戦いとかではそのまま
起き上がらなくなるんですけど。
今までは原因がよく分からなかったん
ですけど、『毒』属性に近い『世』属性
のお蔭だと考えたら辻褄が会うんですよ。
それに、日常生活では発動しないんです。」
この毒を使った理由は魔物をワンパン
出来た理由を『滲み出た属性によって
一撃で倒せた』という方向に解釈して
もらうためだ。
腕力オンリーで倒したらそれこそ
ワンパン?ンだろ(笑)
カイキ「この状態になると1日は戻らないん
ですが、ギルドマスターの仕事とか
大丈夫なんですか?」
マリア「不死結界が張ってあるから問題
ないけど…マスターが膝をつくとこなんか
見たことなかったわ。」
マリアさんは未だ驚きを隠せないように
そう呟く。
チートだもの、しょうがないじゃないかー。
俺はマスターを結界の外まで連れていくと
痺れたように動かなかった体が
動くようになったようだ。
カエン「なるほど…無意識下での操作か…。
それに俺の身体強化をした全力の
スピードを身体強化もせずにかわす
身体能力……。」
カエンさん……マスターの方がしっくり
来るな。
マスターはブツブツと何か呟き始めた。
何だか嫌な予感がするぅー。
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