師匠だけど飽きてきた

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部屋は随分とこざっぱりしていて 中央には一つの大きな黒いソファーが 置かれていた。 ソファーの上には青髪の気障ったらしい 三十代程の男が足を組んで座っている ソーガ「テメェがここの頭か?」 青髪「随分と荒々しいノックですね。 少々騒がしいと思えばこんな鼠が侵入 していたとは。」 やはり、イメージ通りでしゃべり方 も気障ったらしい。 ソーガ「一つだけ質問だ。1ヶ月前 お前は俺と同じぐらいの歳の女を 殺さなかったか?」 青髪「うーん、1ヶ月前ですか……。 1ヶ月前といえばど田舎の村を襲撃 しましたね。……そうだ確かに小生意気 な少女を殺したような気がしますね。 余りに生意気なので殺してやったの ですが、一文の得にもなりません でした。むしろ血を拭いた布が一つ 駄目になったので損ですね。」 人を殺して金に為らなかっただと…… こいつは根から腐ってやがる。 ソーガ「もう黙れよ。二度とその汚ねぇ 口開けなくしてやるよ。」 その言葉を、口火に俺は胸糞悪ぃ 糞野郎に右拳を叩き込む 青髪「っ、野蛮な猿めが……。 『ウォーターアロー』!!」 奴の手のひらから水の矢が現れ、 俺目掛けて飛んでくる ソーガ「しゃらくせぇ!! 『ダークショック』!」 俺は水の矢を見切り黒い衝撃波をだす。 『ダークショック』は闇の中級魔法で 自分の前方に黒い衝撃波を出す魔法だ。 余り飛距離は出ないが前方に広く攻撃 できるため敵の攻撃を打ち落としたり、 隙を作るのに使う事が多い。 だが、今回ソーガが使った『ダーク ショック』は以前より遥かに威力が 高かった。 ソーガはあの特訓は厳しくはありは したが、内容が内容だったため よく分からないままに特訓していた。 今回の『ダークショック』で特訓の 成果を確証し自信をつける。 未だに『ダークショック』の影響 から立ち上がれずにいる糞野郎の 腹を思いっきり踏みつけた 青髪「ゲフッ!?くっ、畜生が!!」 糞野郎は苦しげに呻き此方を 睨み付けてくる ソーガ「アイツには感謝しなきゃな。 こんな糞野郎を簡単に倒す力をくれたん だからよ!」 俺は一度腹から足をどけ、糞野郎の 顔面を蹴りつけると案の定糞野郎は 吹っ飛び気絶した。
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