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「山内さんっ!気をつけてくださいっ」
「彼は本気です、僕が身をもって体験したので間違いありません!」
中本さんと渡部さんがなにやら盛り上がっている。
気をつける?なにを?楽しそうだが、話が見えない。
「ははは、ふたりとも落ち着いてください」
ふたりをなだめ、順を追って説明をしてもらった。
「佐伯くん、てひとが笹本のことを好きなんですか?」
「…いやあ、好きだとは、言ってなかったです」
渡部さんは記憶をたぐって答える。
「そういえば…そうね、インパクトがありすぎて、結局なにがしたかったのかしら?」
「笹本くんと付き合っているひとに興味があると言ってました」
「そうそう、それ言ってたわよね!うん、だから、山内さんも股ドンされちゃうかも」
興味があるから、股ドン?
「かなり思い込みが激しいタイプみたいなので気をつけてください、僕がなにを言っても聞き入れてもらえなかったですし」
ため息をつく渡部さんに、
「アイドル顔に迫られて、どうでした?」
中本さんは楽しそうに聞く。
「男ですし、顔どうこうで中本さんが期待しているような感情はわきませんから!」
あーー、一瞬、中身が大事みたいなことを言っているのかなぁと思ったけど…
渡部さんは巨乳好きだった。
男じゃあ、恋愛対象にならないでしょうね。
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