2・徳丸くんって、いい人かも。

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(やってやります、徳丸彼女) 数日後、新しい髪留めを買った。 これからはなるべくコンタクトを使う。 皆に一泡吹かせてやりたい。 そう思ったのが始まりだった。 (本気で彼女のフリをやってやる) 騙してやる。 (また、陰気に羨ましがればいいんだ) 始まりの切っ掛けの覚悟は、そういう不純で根暗な動機からだった。 「つうかお前ら、キュンキュンするゲームって一体何なワケ? お前ら絶対付き合ってねえだろ! つうかそのゲームの名前、すっげえ痛いんですけどっ! 名付け親は誰だ! まさか徳丸、お前じゃないだろうな!? お母さんはそんなキモい子に育てた覚えはありませんよ!?」 小橋にスーツの胸倉を掴まれながらネーミングセンスを詰られ、 なんとも恥ずかしそうにあっちを向いてる徳丸くん。 きっと穴があったら入りたいとか思ってるんだろうなーとか思いつつ、彼の耳を見る。 それは可哀想なくらい赤くなってて、 私はたまらず、今度は皆の前で笑ってしまったよ。 .
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