第三章 大好き

8/16
前へ
/49ページ
次へ
 朝食のハンバーグをあげようとすると、 食欲無いのか?と、心配されてしまった。 「一穂、 典史、大好きなんだな」  直哉兄ちゃんも好きだけど、 多分、桁が違うのだ。 「大好きだよ」  直哉兄ちゃんも、 それ以上は突っ込みが入れられない。 「そうか…」  兄ちゃんに至っては、 僕の典史兄ちゃん大好きは無視だ。 そもそも、 兄ちゃんが典史兄ちゃんを見つけて、 家に連れてきたのだけど、 脅したり騙したりは日常茶飯事だ。 なのに、典史兄ちゃんは、 兄ちゃんを信頼している。 どうしてなのかは、 僕には分からない。 「黒井、今度、遊園地に行くか?」  兄ちゃん、 携帯で何かを見ていた。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

213人が本棚に入れています
本棚に追加