第三章 大好き

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 典史兄ちゃんが、 学校で人気だったとは知らなかった。 「写真送ってみよ。皆驚く」  はいはいと、直哉兄ちゃんがうなずいていた。 「黒井君、私服も可愛い。 皆、近寄りがたいとか、 話しかけられないとか言うけど、 喋ると普通なのにね」  典史兄ちゃんも、 直哉兄ちゃんと同様にあいまいにうなずいていた。 逆らわない方がいい人なのかもしれない。 「黒井、行くぞ」  兄ちゃんに、顎で呼ばれて、 座敷童子の館に行った。  沢山の人形と、甘味処、 おもちゃが置かれていて、 沢山の女の子が来ていた。 女の子は、兄ちゃんに見とれている。 兄ちゃんは、 確かにかっこいい。
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