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「一穂、座敷童子は居る?」
この建物に、座敷童子は居る。
可愛い女の子で、
甘味処の椅子に座って、
店内をにこにこと楽しそうに見ている。
「居るよ、すごく楽しそう」
「そうか、良かった」
無理やり繋がれているとかではなくて、
典史兄ちゃんは安心したみたいだった。
「一穂、何か食べようか?
モテモテの志信はあっちに置いておくとして」
あちこちの女の子から、
兄ちゃんは声を掛けられていた。
「アイス」
アイスとコーヒーを注文すると、
座敷童子と目が合った。
「かのこちゃんと言うのだって」
声も聞こえてきていた。
「共鳴するな一穂」
典史兄ちゃんが、
ちょっと険しい顔をして羽で僕とかのこちゃんを遮った。
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