213人が本棚に入れています
本棚に追加
典史兄ちゃんは、
灰を取り出すとイスに掛けた。
「あのお客様、本日は閉店いたしました」
「俺、霊能力者で黒井と言います。
代金は要りません、
この子に呼ばれて来ました」
かのこちゃんが実体化した。
典史兄ちゃんは、
灰を媒体に、霊を実体化する能力を持っている。
「かのこちゃん、言っていいよ」
かのこちゃんは、
イスから飛び降りるとママに走り寄った。
「ママ、大好き!」
ママは驚きながらも、
かのこちゃんを抱きしめて涙を流していた。
「ママもかのこが大好きよ」
パパも走り寄ってきた。
「かのこ、パパも大好き」
三人で、号泣している。
最初のコメントを投稿しよう!