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朝の話を終えて昼の四時を迎えていた。今日は玄関ではなく誰もいない一つの教室の中に空がいた。
空は椅子に座り、左手に絵の具のはいったパレットを右手には筆を目の前には絵の書く大きい木の板がおかれていた。
すると、一人で教室の中にいると、絵の書かれている木の板を星夜が後ろから見る。
「本当。上手いよね」
「星夜……」
足音をたてて教室の中にはいったと思うが、空は星夜が口を開くまで気づかなかった。
集中していたのであろう。
「本当。昔から好きだったんだよ。空の絵も……空も好きだったんだよ」
「……」
「でも、空は鈴美が好きで……りょう思いで、だからずっと言わなかった」
「……」
「でも、今なら言える……好きだよ。付き合ってください」
「好きだよ。付き合ってください」と、星夜は頬を赤くして小声で言う。
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