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「……」
空は無言のまま星夜の言葉を聞いて、絵の書かれている木の板を見つめていた。
聞いていない訳ではない、返す言葉に困っているだけ。
「確かに俺は鈴美が好きだ。一緒にいたいとも思う……けど、何でだろう。それ以上は……求められない」
「……空」
「星夜。別に断る理由もないし良いぜ」
「えっ! ほっ本当!」
自分で言ったことなのだが、驚いていた。断られると思っていたのであろう。
「好きだよ」とは、小声で言ったのに、今は大声で言葉を返した。
「凄い驚きようだな」
「だって、断られるって思っていたから」
星夜がそう言うと、空は笑った。空が笑うと、つられてなのか星夜も笑った。
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